「本当に美味しいので」とずっと扇やでは酵母和牛のファン。しゃぶしゃぶは豆乳仕立てで「中にはお替りされる方もいらっしゃいます。追加料金を払っても食べたい、と。」全室タイプの違う20室はゆったりした広さ。源泉かけながしの岳温泉も食と合わせて楽しみたい。

　安達太良山の中腹から湧出する岳温泉はPH2.5の酸性泉。その温泉と鏡が池の絶景が楽しめるこの宿では夕食のモモ肉の陶板焼きを。「いろいろな牛肉を試しましたが、このお肉は本当に美味しいです」と料理人さん。２０種類のハーフバイキングと共に季節の味わいが楽しめる。

　五色沼近く、彩りの野菜が美味なイタリアン店。2階にヨーロッパ調の洒落た客室があるオーベルジュ。「脂身の質がいいので」と小椋シェフがミディアムレアに焼き上げる酵母和牛は後味までさっぱりと良い。バルサミコソースで更に肉質の美味しさが際立つ逸品になった。

　さすが、重鎮ムッシュ。誰もが知るビーフストロガノフで驚かされた。モモ肉は細切りで肉の旨味を活かしつつ、チーズを使っていないのにチーズのようなまとわる感のソース。エシャロットの細かさ、サワークリームの量も酵母和牛の味を引き出すための工夫が心憎い。

門から続く小さな日本庭園の先に日本料理店らしい、白木と黒石畳の店内がお出迎え。「いいお肉なので味を活かす料理法で」と2時間ほど低温調理し柔らかさを重視。仕上げに強火で軽く焼き上げ、噛むほど美味しさが広がるステーキに。ワサビ、藻塩、柚子胡椒を添えて。しゃぶしゃぶも予約で可。

「酵母和牛は地元なのでよく知っています」と料理長。今回はスネ肉の煮込み料理。醤油に島トウガラシを入れ熟成させ、それをベースに赤ワイン・ビネガーでじっくり煮込む。トリュフソースをかけてご馳走の一品に。季節のスープやドリンク・スィーツまでついたコース料理。

「梅田シェフに誘われて、農場に行って本当に良かったです」と末永シェフ。農家さんが野菜を持ってきてくれるほど地場の素材を大事にするお店でも、肉の存在は別格。「酵母和牛は肉の味が濃厚なので負けない調理法に」と焼く時に一工夫。焼いた旬の野菜も楽しみな逸品。

「40分ほど時間がかかるので、入店と同時に頼む方が多いです」という酵母和牛の薪焼。香りをまとうことも食の一つであり、良いワインに合わせる良い肉である証でもある。ソースは赤ワインとタマリ醤油漬けタスマニアマスタード等。この合わせ技にも肉への愛情を感じる。

「何より農場の取り組みが素晴らしい。だからこそ、お肉にキレイな味わいが出ていると思います。」と青柳シェフ。季節の野菜たっぷり取り入れるシェフらしく、ヒレ肉に合わせるのはその日の旬菜。ソースも酵母和牛に合うように日々変化する季節のお任せを2つのコースから。

「思いっきり肉を楽しんでもらいたい」と佐々木シェフの大判振る舞い。注文から生地を伸ばし窯で季節の野菜と少しの辛みを合わせ焼き上げたあと、薄くスライスした酵母和牛をのせてバーナーで火を入れる。これで生ハムのようなしっとりとした食感になるので驚きのピザ。