酵母和牛モモ肉の旨味を活かし、シチリア人になじみ深い牛肉料理を。パン粉に松の実などを入れ牛肉で巻き、オレンジ等と一緒に串に刺して焼く。オレンジ等を焼くのは驚きだが、牛肉の包み焼のダイナミックさと相性抜群。会話が盛り上がりそうな見た目の楽しい1品。

「口の中でとろける至福のひととき」と語る橋本料理長。肉質が柔らかく旨味が凝縮された和牛を、表面は高温で内面はじっくりと仕上げたローストビーフ。赤身の脂身のバランスが絶妙。口に入れた瞬間肉の旨味が広がり幸福感に包まれます。地元の新鮮な旬の野菜を添えた一皿です。

「ステーキとは違う触感で食べて欲しかった」と南澤シェフ。フランスのハンバーグは粗びき肉に味をつけただけでポテトと食べるそうで、メルバで再現。繋ぎがないと焼くのに技がいるが、国見産のジャガイモ、キュウリの酢漬けもシェフ仕込みの逸品に。

「國分農場の育て方を見て、食べた人がその背景を感じるような料理にしました」と、梅田シェフ。赤身の旨味を引き出し、噛むほど肉感が深まる。添えた自然農法のオリーブオイルと粗塩も脇役には十分すぎる存在感の一皿。合わせるワインもじっくり選びたくなる。